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リカレ協会:対面クリニックの患者層

公開日 2026/08/04
リカレ協会の患者傾向

要点

リカレ協会が運営する対面クリニック6院に、直近12か月でどのような患者が来院しているか。 年齢は20代が44.7%で最大、性別は女性が58.6%とやや優位、疾患は適応障害・うつ病・抑うつ・神経症傾向が初診記録のある患者の76.6%を占める。 開業や非常勤参画を検討する医師が最初に知りたい「実際にどんな患者と向き合うことになるか」を、集計対象・母数を明記したうえで患者傾向を開示する。

年齢層別の患者内訳

対象6院・直近12か月の完了予約から、ユニーク患者13,783人を年齢層×性別で集計した。

20代・30代を合わせると9,403人、全体の68.2%に達する。 10代以下は4.3%、60代以上は3.2%にとどまり、対面クリニックの中心的な患者層は「社会人として稼働している20〜30代」であることが数字上明確になっている。 40代・50代を加えた20〜50代で計92.5%を占め、逆に10代以下と60代以上を合わせても7.5%にとどまる。 小児思春期特化や高齢者専門の体制を前提に開業・参画を検討する場合は、この年齢分布とのギャップを踏まえて設計する必要がある。 平日日中に来院しにくい就労世代が中心という前提に立つと、診療時間帯の設計(平日夜間・土日の枠確保)や、オンライン診療との組み合わせによる通院負担の軽減が、患者数の実態と整合しやすい運営上の論点になる。

性別の内訳

全体の性別構成は男性41.3%、女性58.6%、その他0.1%。 女性がやや多い構成だが、年齢層別に見ると偏りの強さは一様ではない。 たとえば20代では女性3,855人に対し男性2,304人で、20代内の女性比率は62.5%と、全体平均(58.6%)より高い。 一方で40代・50代は男女比が概ね4:5〜4.5:5.5の範囲に収まり、20代ほどの偏りはない。 若年層ほど女性の受診比率が高い傾向がある、という点は、集患導線や院内オペレーション(待合室の構成、カウンセリング枠の性別配慮など)を検討するうえでの参考情報になる。 また、性別区分に「その他」を設けている点も運営上の特徴である。件数自体は12人(0.1%)と小さいが、性自認に関する選択肢を初診時から用意していることは、受診のハードルを下げる設計思想の一部である。

疾患の内訳(初診記録がある患者ベース)

疾患内訳は、初診カルテにsymptom(症状カテゴリ)が記録されている患者6,213人を母数とした集計である。対象6院の直近12か月の全初診患者は12,065人おり、そのうち約半数はsymptom未記録のため、以下はあくまで「記録があるケースのうちの内訳」である点に注意されたい。

適応障害・うつ病・抑うつ・神経症傾向が突出して多く、記録がある患者の4人に3人以上を占める。統合失調症傾向(0.5%)や双極性障害傾向(1.9%)など、より専門性の高い継続的な薬物療法・多職種連携を要する疾患群は少数にとどまる。対面クリニックの日常臨床の中心は、軽症〜中等症の気分・不安領域の外来対応であることが、この内訳からうかがえる。

開業・参画を検討する医師への示唆

以上のデータから言えるのは、リカレ協会の対面クリニック患者像は「20〜30代を中心とした、気分・不安領域の外来患者が大半を占める」という比較的シンプルな構成だということである。極端な重症例や高齢者・小児の専門対応を前提にした体制でなくても、日々の外来は成立しやすい患者構成といえる。 一方で、20代女性の比率の高さは、待合室の雰囲気づくりやカウンセリング枠の設計、初診までの導線(オンライン予約のしやすさなど)が来院のしやすさに直結する可能性を示している。また、症状記録のあるケースの4人に3人以上が適応障害・うつ病・抑うつ・神経症傾向であることから、この領域への対応力(診断・治療方針の説明のしやすさ、休職判断の相談対応など)が、日常臨床の負荷の大部分を占めることになる。 これらはあくまで対象6院・直近12か月の実績データであり、開業予定地の人口構成や競合状況によって患者層は変わりうる。開業・参画を具体的に検討する際の一つの参考情報として活用するべきである。 体制面で考えると、統合失調症傾向・双極性障害傾向のような専門性の高い継続薬物療法を要する患者は合わせても2.4%程度であり、多職種連携やデイケアを前提とした重装備の体制を最初から組む必要性は低い。一方で、適応障害・うつ病・抑うつ・神経症傾向への対応が臨床時間の大半を占めることを踏まえると、初診時のカウンセリング枠の厚み、休職・復職に関する書類対応の効率化、通院継続をサポートする予約導線の使いやすさといった、外来運営の「基本のオペレーション」の精度が、患者満足度や継続率に直結しやすいと考えられる。

まとめ

まとめ

対面クリニックの患者層は、20〜30代を中心に、女性がやや多く、症状は適応障害・うつ病・抑うつ・神経症傾向が中心という、比較的シンプルな構成である。 極端な重症例を前提にした特殊な体制よりも、就労世代が通いやすい診療時間・予約導線と、気分・不安領域への丁寧な外来対応力が、日常臨床の中心的な論点になる。 開業予定地によって実際の患者層は変動するため、本データはあくまで参考値として活用してほしい。

データの範囲とCOI開示

・対象クリニック:エニキュア対面クリニック稼働中7院のうち、リカレ協会の自社運営6院(恵比寿・京都四条烏丸・池袋・浦和・天王寺・博多)。 ・集計期間:2025年8月〜2026年7月(直近12か月)、診察完了済みデータベース ・年齢・性別内訳:ユニーク患者13,783人が対象 ・疾患内訳:初診カルテにsymptom記録がある患者6,213人が対象 ・COI:本記事はリカレ協会が自社データをもとに制作・公開する自社発信コンテンツです(エニキュア提供)。特定の医師・症例を特定できる形での開示は行っていません

もう少し気軽に、対面クリニックの実際の様子について聞いてみたい方は、リカレ協会の公式LINEからもご相談いただけます。